ASIX BOOMERANGS, ALPSBOYS
型番:DEBAUCH MOOD - DEBAUCH029
Side A
(ASIX BOOMERANGS)
1.SHINANOZI
2.ecstasy city
3.kitahe
Side B
(ALP$BOYS)
1.WE GOTTA POWER
2.LOVELESS
3.DAIMONLAU
4.BASTARD
DEBAUCH MOOD、29作目のリリースは、"Drunk And Destroy With Glasses From Extasy City"『アシックス★ブーメランズ』 And "Sunplaza Front Drunken Warriors From Nakano"『ALP$BOYS』によるJapanese_Punk/Hardcore Punk 友情split作(7")。
今作は、昨今のLiveが特に素晴らしく、マイペースな活動を泥臭く今まで続けてきた2バンドによる、数年かけた計画・アイディアが実現された作品となっている。正に盟友と言っても過言ではない両バンドが、初めての正規フィジカルリリースとして作り上げた衝撃的内容となるSplit(7")。遂に2023年12月にリリースされる事となる。
■アシックス★ブーメランズ
member:
Vo:zkmy(マヒルマヨナカ、エナジーナウ)
Gt:ko-ki(fredelica、ex-GOH、ex-vanishing twin、hitsujikazoeru)
Ba:Tanaka(いとま、ex-VOGOS)
Dr:ieirix(urgh、ex-tinca tinca、DubwifeGroup)
2020年、仲間内との飲み会帰り、某公園にて勢い余って結成。00年代よりいくつかの活動を通過し今に至るメンバーが、若き頃からの共通キーワード『パンク』を、自分たちの今にフィットさせる快楽の為に活動を開始。
その音楽性は正に『Japanese Punk』よろしくな語感と変質的な楽曲のフックに溢れており、日本における1980年代の黎明期を彩った自然発生の核を、2020年代における現代Flatな感覚に交わらせたような存在感として各曲は展開されている。
今収録曲はメンバー曰く、『ロックンロールハイスクールからのDead Boysを00年代的ストレンジな空気感に入れ込み、最近70、80年代のJapaneseロック、パンク、フォーク観点を意識したVoザキミヤの歌唱と現体験リリックにて混ぜ合わせたところ、全く別の物になった』との事。このバンドらしい説明は正にそのまま独特の楽曲に反映されており、音像も程よくバリエーションを持っている。各パートの捻じれる様なアレンジやVoの大喝と、コミカルなようで実は渋い歌詞によって、このバンドの存在感は異様さの元集約されているのだ。
且つレーベルの主観としては、初期The Loods/Shuffle/肉弾、などの過去に存在した最高バンドから頭脳警察を引き当てていくような、『日本のR&Rパンク/極初期oi/若き狂気と可愛いささやかな露悪性』それぞれが魅力として含まれているようにも感じられる。そこには、昨今一部海外にて動きある日本パンクのサルベージとリンクするかのような希少性も感じてもらえるのではないだろうか。
何よりもキャッチーなメンバーのキャラクターと相反する気がふれたような内向的爆発力は、シンプルにロックンロールのソリッドとパンクの殴打性を時勢の中で用いる晩歌の様に、活き活きと鳴るA面として楽しむことができる。
■ALP$BOYS
member:
Vo:ippe(fredelica)
Gt:Nishida(penisboys、urgh、東京スーパースターズ)
Ba:Atake(COFFINS、Super Structure)
Dr:Kosuke(Daiei Spray、PLAY DEAD SEASON、urgh)
結成より数回に渡るメンバーチェンジを経て、現在の布陣に定着。正に『登頂』していくかの様に気合の入りまくった実演をライブにて重ねながら、繰り返されたdeepなメンバー間での音楽情報交換(音源・体験したライブ)は夜な夜な続いてきた。
現在の2023年、最も狂った山脈を登り切ったかのように、過去の活動の中でも最も爆裂に渋くアイディアが加速した、充実の内容が今作には収録されている。
当該内容は脈々と継がれる日本のFUNな感触の出音を感じさせるHardcore Punkの側面を持ちながらも、そこには乗るギターノイズをベースにフィードバック重ねながらの絶妙なRockin'感覚がドライブしていくダイハードさと、合わせ全面に楽曲を支えるグルーヴの入れ込みと抜けるタイトさの幅あるリズム隊の渋さが光る。そしてVoの崩しながらも畳みかける超個性的リリックによって、通常ではないラインのモノが練られていることに気づけるはずだ。
随所繋ぎ合わされる中にはURBAN TERRORの『First Shot』やAG. ALOEの様な気い違えた形をよりタイトに表現している要素も大きく、辿るようにStraight Ahead〜NYC Mayhem〜Rest In Piecesなど初期NYHCあの頃を盛り込むベースを前提に、
やはりそこにあるのは後期Bad Brains香りを日本でしか生まれ得ないもののStyle魅力としてアイディア紡いだ、結果の一つなのかもしれない。やんわりと滲むモダンなロカビリー的アレンジやサイケデリックな質感も含められたチャームもありながら、別の見方としても、現代の東南アジア広域におけるHardcore Punkの一つの流れにもリンクしているようにも感じさせられる。
彼らのPowerぶち込みのフックでたたき上げられ一気になだれ込む充実の片面4曲は盤面に落とし込まれ、"超強引に"進む楽曲が光るBsideとして今作の流れを締めていく。
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今作(7")は、数年前よりフィジカルリリースのハードルが上がってきている昨今にて、強引にでも盟友同士のsplitリリースを目指し全力投球を行なったメンバーの想いが結果としてリリースに繋がっている。両バンドのキャッチーな人間性にも敬意を払いながら、実現できることがレーベルとしては幸せに思う。片面収録時間をそこそこ無視しつつも、クオリティ下がらず仕上がった強烈な個性が滲む挑戦的レコード盤。是非とも今作を手元に置いて、針を落として頂けると幸いである。
Recorded by Ryo Hisatsune (Studio Zot) & Shigenori Kobayashi (Noise Room Recording Studio)
mastered by soichiro nakamura(Peace Music studio)
Total Art Work Designed by Tange Kiichiro(PROM)
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