型番:Superior Viaduct - SV137
オクラホマ州チカシャは、独創的なプロトパンクバンドを数多く輩出した地として知られるわけではない。実際、我々の知る限りではたった一つだけだ:Debris。1975年にベーシストのChuck Ivey、ギタリストのOliver "Rectomo" Powers、ドラマーのJohnny Greggによって結成されたこのトリオは、MX-80 Soundに次ぐ、最も芸術的に傷ついたアウトサイダー・ロックンロールを生み出した。
地元のスタジオが録音・ミキシング10時間とLP1000枚プレス・2色ジャケット制作のパッケージ契約を提示した際、Debrisは入念なリハーサルを経て臨み、全11曲をたった1テイクで完璧に録音した。1976年4月、Ramonesのデビューアルバムと同月に、Debrisは唯一無二のレコードを世に送り出した。
オープニング曲「One Way Spit」は、Chuckの奇妙なカウントインからバンドの荒削りなスタート・ストップ・リズムまで、Johnyyの内臓的なボーカルにダダイズムの旗を翻す様は、紛れもなくKBD系パンクのオブスキュアシングルと間違えられかねない。「Tricia」では当時のパティ・ハースト裁判を題材に、Oliverの不気味なうめき声が電動のこぎりサウンドと皮肉に配置される。これらのLSD風味の楽曲は、Captain Beefheart流の制御されたカオスと、70年代中盤クリーブランド・シーン特有のアヴァンギャルド・ロックが強烈に融合している。
アナログシンセサイザーと電子効果で強化された本作は、オクラホマの赤い土深くに埋もれた、Eno時代のRoxy MusicやThe Stoogesの「Fun House」を彷彿とさせる。パンクが原始性と実験性の境界を大胆に跨ぐ数バンドを生み出す中、比較的知られざるDebrisはその先駆けの一団だった。
Debrisは1976年、ニューヨークのマックス・カンザスシティとCBGBで演奏する恒常的な機会を得ていたが、オクラホマ州を離れることはなかった。彼らのセルフタイトル・アルバムDebris(別名Static Disposal。これは実際にオリジナル・ジャケットに印刷されていたレーベル名である)の自主プレス盤は、その後コレクターズアイテムとなり、悪名高いNWWリストにも名前が挙げられている。
A1. One Way Spit
A2. Female Tracks
A3. Witness
A4. Tricia
A5. Boy Friend
A6. Leisurely Waiting
B1. Blue Girls
B2. Tell Me
B3. Flight Taken
B4. New Smooth Lunch / Manhattan